自家脂肪幹細胞による幹細胞療法
Adipose derived Stem Cell
About MSC
自家脂肪幹細胞による間葉系脂肪幹細胞療法とは、自身の脂肪組織から採取した幹細胞を培養して活性化・増殖させたのちに、点滴で投与して生体機能の向上を図る治療方法です。
この治療法は、自身の細胞を使用するため、拒絶反応のリスクが低く、安全性が高い施術となっています。
当院の幹細胞療法では、1回の点滴につき間葉系幹細胞を約1億個程度を投与します。
投与によって体内に戻された幹細胞は、慢性的な疼痛の原因である傷ついた組織などを修復するほか、抗炎症作用・組織修復作用・異常な免疫抑制作用など、症状の改善や健康回復の促進、さらには健康維持や美の維持などが期待できる施術になります。
間葉系幹細胞には、それ自体が増える「自己複製能力」と、さまざまな細胞に変化する「分化能力」という2つの大きな特性を備えています。
幹細胞の特性①
幹細胞が増殖する
自己複製能力
幹細胞は自己複製能力を持ち、分裂を繰り返すことで自分自身と同じ形と能力を持つ細胞を増やす能力があります。
幹細胞の特性②
幹細胞が別の細胞に変化する
分化能力
幹細胞には、別のタイプの組織細胞に変化する分化能力があります。
間葉系幹細胞には、病気やケガなどで失われた細胞を補ったり、修復を促すなどの能力があります。
これは、幹細胞が自己複製し、分化する能力によって実現されます。
また、血管やリンパ管の中を移動する性質も持っており、損傷された部位を探し出して再生や修復が必要とされる箇所に集まるのですが、これを「ホーミング効果」と呼びます。
ホーミング効果によって、幹細胞は体内の損傷した組織や炎症が起こっている箇所に集まり、再生や修復を行います。
さらに、幹細胞が移動する過程で、損傷した組織の炎症を抑制するなどの効果も期待されます。
幹細胞が損傷した組織に移動し修復を促進することで、病気の治癒や健康促進を支援することが可能になります。
幹細胞を培養するため、以下の手順で脂肪を採取致します。
01
脂肪採取
特許取得済みの細胞抽出技術により、患者様に細胞を採取する際に従来の「脂肪吸引」ではなく、低侵襲抽出技術により少量の脂肪を5ミリほど切開して採取。この技術により手術時間は約10分程度、手術後の出血はほとんどなく、患者様の身体への負担は最小限になります。
02
細胞培養加工施設(CPC)で幹細胞を培養
採取した脂肪を細胞培養施設へ送り、脂肪細胞の中から幹細胞を抽出します。抽出された細胞を培地と呼ばれるシャーレの培養液の中で一定期間培養し、活性化・増殖させたのちに、採取します。
03
幹細胞を投与
幹細胞を静脈内に点滴で投与します。投与時間は約45分~60分程度で、通常の点滴同様ほぼ痛みは伴いません。静脈内投与により幹細胞が全身に行き渡り、損傷した組織や臓器に到達し、疾患や炎症性疾患の治療に非常に有効です。
自己幹細胞療法は、患者様の状態や治療目標によって異なります。1回で効果を発揮する場合も稀にありますが、慢性的な疾患の場合は継続的に複数回受けることをお勧めしています。いずれも医師による詳細な診断によって回数を決めますので、まずはご来院の上ご相談下さい。
脂肪由来幹細胞の有効性に関する基礎研究や臨床研究は、国内外でその有用性が数多く報告されています。以下は治療の報告例で、今後更なる治療に用いられることが期待されています。
整形外科領域
- 関節疾患
- 脊椎疾患
- 肩関節の損傷や疾患
- 膝関節の損傷や疾患
- 腱の損傷や疾患
- 難治性骨折
- 骨粗しょう症
- 骨欠損
皮膚科領域
- 慢性創傷
- 火傷
- 皮膚の再生
- アトピー性皮膚炎
- AGA
消化器外科領域
- 肝機能障害(肝硬変・慢性肝炎)
- 腫瘍性大腸炎
- 胃、大腸癌
内科領域
- 糖尿病
- 更年期障害
婦人科領域
- 不妊症
- 乳房再建手術
心血管領域
- 心筋梗塞後の心機能改善
- 狭心症
- 心不全
- 末梢動脈疾患
- 各種動脈瘤
神経学領域
- 脳卒中後の神経機能改善
- 脳挫傷
- パーキンソン病
- アルツハイマー病
- 神経変性疾患(ALSなど)
- 多発性硬化症
- 慢性疼痛
免疫学領域
- 自己免疫疾患
- 悪性腫瘍に対する免疫療法
美容領域
- 顔面リフト
- 顔面ボリューメトリー
- 豊胸
- アンチエイジング
その他
- 尿失禁の治療
- 骨髄異形成症候群などの骨髄系疾患
- 新型コロナウイルス感染症及び後遺症
how cost
再生医療第二種 自己脂肪幹細胞療法
1回
¥2,650,000-
2回
¥5,300,000-
3回
¥7,552,500-
4回
¥10,070,000-
5回
¥11,925,000-
6回
¥14,310,000-
1回から治療可能です。治療回数や間隔は、症状や治療目的に応じて診察時にご相談いたします。
- 脂肪採取時:内出血、腫脹、腹部皮膚の色素沈着、創部の疼痛、術後感染、術後瘢痕、アナフィラキシー反応など
- 幹細胞投与時:注射部位の痛み、血栓、過敏症、アレルギー反応、肺塞栓、アナフィラキシー反応など